理事長からのメッセージ

Message

理事長からのメッセージ

京都府立医科大学大学院 運動器機能再生外科学 教授

日本股関節学会 理事長 久保 俊一

日本股関節学会は昭和49年に東京慈恵会医科大学の伊丹康人先生を中心に、「日本股関節研究会」として発足し、平成3年には、「日本股関節学会」と名称を変更しました。現在では会員数が3000名を超え、日本整形外科学会の中では、最も大きい関連学会の一つに数えられています。

学術集会の演題数も、1990年代前半に100題ほどでしたが、現在では800題に増加しており、内容的にも大腿骨頭壊死症の基礎的な研究から人工股関節全置換術(THA)の再置換手術まで多岐にわたり、演題一つ一つが充実したものになってきております。

股関節学は、整形外科の中で最も古い歴史を持ち、結核の治療、骨切り術、人工関節手術とその時代時代で整形外科治療の重要なテーマとして取り組まれてきました。最近では、Femoroacetabular Impingement ( 大腿骨寛骨臼インピンジメント、FAI ) という新しい疾患概念が現れ、いままで、他の関節に比べ遅れていた鏡視下手術が脚光を浴びるようになっています。また、THA や骨切り術に対してもナビゲーションの技術が導入されるなど、近年の股関節手術の発展には目を見張るものがあります。

これらの新しい技術が、若い先生方に受け入れられたためか、若い会員の増加が目立ってきています。しかし、これらの技術にのみに注目が集まることは、必ずしも良いことではありません。股関節の専門医がしっかりとした治療を行っていく上では、優れた手術テクニックばかりではなく、幅広い保存的治療を習得する必要があります。また、的確で正しい診断は欠かせません。そのため日本股関節学会では、全ての会員が、股関節に関する基礎科学から手術法までの幅広い知識や、高度な技術の習得に努めることができる学会、研修会、講習会、意見交換会などを企画・提供しております。

日本股関節学会は、さまざまな活動を通じて、日本、そして世界の股関節学の向上に貢献し、その成果を社会に還元してまいりますので、皆様のご支援、ご協力を心からお願い申し上げます。